もう何年もメールボックスに届き続けているメルマガがあります。
月1回、会社からのお知らせが届くんです。
そして、「あぁ…またきたよ…」とげんなり。そのままゴミ箱へ。
その書き出しは、次のとおり。
各位(ここに時候の挨拶が入る)さて、皆様におかれましてはご健勝のことと存じます。私どもが毎月発行しております「〇△□」。弊社社員が名刺交換をさせて頂いた方にお送りしております。今回は〇月号をお届け致します。ご高覧頂けましたら幸いです。今後とも一層のご支援を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
※配信停止をご希望の場合は、件名に「配信停止」と明記の上、会社名とお名前を記載のうえ、このメールにご返信頂きますようお願い致します。
メルマガを長年定期的に出し続けているのは尊敬に値する。
まだインターネット黎明期から出している会社でもあって、「同業者に比べて進んでる」という自信があったりするんです。
でも、しかし!
いや、だからこそ!! これはマズイ‥‥。
何がそんなにまずいのか?
こんなメルマガは嫌われる!
最悪判定の理由とは?
いろいろ突っ込みどころ満載なんですが…
最悪なのは、
- メルマガを欲しいと思っていない人に一方的に送り付けている
…にもかかわらず、
- 解除方法がとんでもなく不親切
…だという点。
だって、「名刺交換をした」だけの人から送られてきたメルマガ。
取引相手や見込み客ならともかく、よっぽどじゃなきゃ興味ない。
なのに、「会社名と名前を名乗ったうえでメール返信」しないと解除できない!
何それ~!!!絶対無理!解除できないじゃない!
これじゃ、迷惑メールですよね。いくら有用なことが書いてあるとしても。
メルマガは、「必要な人」に「必要な情報」が届いてこそ価値がある。
だから、不要な人はスムーズに解除できるようにすべきなんです。
それに、そもそも「メルマガOKですよ」という許可を受け取っていないのに「送り付ける」ことそのものに問題あり!
他にもある!このメルマガのダメなところとは?
もしこれが「メルマガ送っていいよ」という許可をもらっていたとしても
いろいろダメな点が多いこのメルマガ。
旧式の「ビジネス文書」「お手紙」をデジタルに持ち込んでいる
…という点が問題です。
1.各位
名刺交換した相手だったら、会社名や名前はわかっているはず。
「各位」ではなく、ちゃんと会社名や名前を使えば少しは印象が違うかも。
2.文章がビジネス文書そのもの etc…
文例では省略した時候のあいさつを含め、文章が「封書で送る」ビジネス文書そのもの。
メールで読むには違和感がある、硬すぎる文面です。
しかも!実は上でご紹介した「””」で囲まれた文章は、ほぼ全文です。
つまり、このメールには本文らしきものがなく、本来の内容は添付されているPDFニュースレター。
封書のビジネス文書の送付状だとしても、ちょっとマナー違反ではあります。
じゃあどうしたらいいの?
根本的な解決が必要な案件ですが、まず出来ることとしては…
- 今後、名刺交換をした人に「勝手に」送るのはやめる
- 不要な人が身元を明かさず、メール返信ではなくクリック操作で簡単に解除できるようにする
さらに、効果をあげるのなら
- 文章をメール向きに変える
- 受け取った人が読みたくなるような内容にする
もっと言えば、いっそのことメルマガはやめて
絞り込んだお客様だけに「ニュースレター」現物を届ける
…というのも、業種によっては有効です。
まとめ
メルマガは、確かに有効な媒体です。
「もう流行遅れだ」「LINE@・公式LINEの方が」…という声もありますが、
わたしはメルマガの果たす役割はまだまだ大きいと思っています。
メルマガは「信頼を積み上げる」役割を果たすものです。
読んでくださる方との距離を近くすることもできます。
でも、そもそものスタート地点で不信感があったら、その役割は果たせません。
ただただ迷惑なだけ。
いくら自分は「役に立つ」と思っていても、
不要なもの、迷惑がられているもの をお届けし続けるのは、単なる自己満足です。
必要として下さる方だけに、喜んでいただける情報をお届けしていきたい!
メルマガを効果的に活用していきたいなら、その思いを忘れないようにすることが大切です。